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[18] 右京
(空が傾き始め、格子の向こうの空の青が薄くなってくれば文机に子犬を繋ぎ、身なりを整えて部屋を出て。花魁や見世の者達の部屋を回りながら声をかけ、準備をするようにと急かしていき。従業員たちも勝手知ったる庭、水が滑り落ちるような速度で見世の準備が整って行き、大門が開く時刻。格子部屋の側、見世に入って少し奥の小部屋でお客様のお迎えをしていて。珍しくこたらから用のある上客の姿に表情を明るくすれば、早速と声をかけて。) …いらっしゃいませ、高瀬様。…は?…はは、まさかそんな所からバレるとは。えぇ、頼みがあるのです。お帰りの時で良いのでお声かけください。 (こちらが話す前に“何か用事があるのか”と問われ、僅かばかり驚いた表情をしてしまったのは不覚だったか。どうやら不寝番の彼の態度が随分と礼儀正しく丁重な物だったらしい。話が早くて助かる、と相談事を。彼が最近よく話しに行く格子の子に準備をするよう伝えて)

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