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[27] 右京
まぁ、そうなるだろうね…。しかし、指名したところで私を抑制できるわけではないだろうに…。心を折ってしまえという魂胆かな。 成程、あいつは来ないぜ、なんて私が言われて絶望しているその時、お前が子犬1匹に怯えてる絵だね。面白そうだ。 爺様のお世話になっちゃう、かぁ…。まぁ、お前と同じか、似た理由で犬嫌いな子も居そうだからね。ちょっとそれはアレだとおもうけど…、なんなら高瀬の爺様に飼ってもらうと言うのもアリかなと思うよ。 ―――― さぁ、そろそろ終いだ。皆、今日もよく頑張ったね。まだいるお客様には気付かれぬよう、静かに慎重にね。 (犬を連れ帰ったお客と相手の間にあったあわや小競り合いでは済まなくなるようなやり取りを知らぬまま、青が濃くなる空を見やり、そろそろかと。格子の中に気怠げに座り込む彼女らや、男衆の注目を軽く手を叩き集め、声を掛け。見世を閉める準備を始めようと。2階の部屋、女郎の白粉や香、人の汗や吐き出された精の匂いが漂う廊下を小さく鈴を鳴らし歩き、中に居る女達だけに分かるよう合図をして周り。自室に戻り、文机の前に腰掛けると今日もなんとか終わった、と深くため息を吐き出してずるりと崩れ落ち。目を閉じて意識を飛ばしかけるのを必死に引き止めた後、ばちんと自分の両頬を打って。休憩している暇など無いと、また元の部屋に戻り。結局いつも通り、今日も皆より遅い時刻よ就寝になるのだろうと)

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