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[41] 右京
やれやれ、お互い何か理由をつけないと動けないって言うのは…。何とも不便なものだね。名前を呼ぶのみでそれでは性交なんて夢のまた夢って気がする。 まぁ、その不器用さがお前の良さだと思っているから私はどうも否定もできないのが現状だよ…。私も見世やお前を守るのが仕事だけどね…、ほら、所有者ってのは我儘と相場が決まっているじゃないか。私も例に漏れずって事だね。 ──── おやおや。勝手にこんな所まで来てしまって。私だから良かったけれど、男衆や姉さんに知られたら怒られてしまうよ。 …それにお犬は…私が知っている子の事を言っているのなら高瀬様に預けてしまったから、もうここにはいないんだ。ごめんね。 (こちらの追い詰める言葉に相手はいよいよ何も言えなくなって、今にも泣き出しそうな表情で必死に言い訳を、そして言えない言葉を頭の中で回している様で。あと一押しかと思い口を開いた所で…、ふと、相手の視線が自分の背後に注がれ、動揺したように1歩、2歩と下がってこちらの手からすり抜けていき。ゆるりとした動作で振り向くと、柱の影から顔を出す、ひどく申し訳なさそうな小さな姿。紡がれることばを聞きながらゆったりとした動作で傍に寄り、安心させる様に目線を合わせるようしゃがみ、怒っていないと示す様に頭を撫でてやり。これから彼女から告げられるであろう謝罪を許す準備を頭の中で整えつつ、相手はまだ居てくれるだろうかとちらりと視線を背後に向けて)

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