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[49] 右京
んー……ここで私が否定してしまうと堂々巡りだからね。お互い様ということにしておこうか。 まぁ、あの時は話の流れ的にも高瀬様をそちらが使ってくれて有難かったかな。それに私が出したからと言ってそちらが使ってはいけないなんてきまりは無いのだし、好きにしていいんだよ? ―――― おや、私を選んでくださいますか。それはそれは…、えぇ、お相手になりますよ。ここでは何ですし、中へどうぞ。酒の方は後で千早と楽しんで頂くのですから、私はお茶でもお出ししましょう。 (望みの相手が居ないと聞いても嫌な顔一つせず、あっさりと別に興味を移し、待つと言ってくれる相手は本当にいいお客様だと思う。……まぁ、移った興味の対象が自分になるとは思わなかったが、わりとよく絡まれる事を思えば理解の範疇。やんわりと握られた指を外して相手の手元に押し戻し、近づけられた顔も気にせずにすっくと立ち上がって。誰が信頼できる顔はと探すと、丁度目が合った不寝番の相手。彼ならば信頼が置けるし、なにより甚助様にも好かれている。少しくらい話が聞こえたところで気にはされるまいと。幸いな事にもう1人の不寝番も真面目に職務に取り組んでくれる人物だ。門を任せても大丈夫だろう。彼に自分達の部屋の前に控えておいてくれと短く命令を投げかけ、自分はお客を伴って先に、相手がいつも千早と使う部屋へと向かい。) ……隻、番を頼むよ。

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