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/2レス目です ―――― お前との時間がもう終わりだと思うと名残惜しくて堪らねぇよ。次もなるべく早くに来てぇもんだがねぇ。…千早、今日はここまでで構わねぇよ。早くに起こしちまったし、まだ眠いだろう。…ああ、ああ、次は大丈夫だって。お前のその顔もかわいいが、この見世に来れなくなんのは困るからなぁ。 (もう僅かで夜も明けるであろう刻限に、勘助と名乗っている男が千早を侍らせ見世の出入り口まで現れ、過剰なほどに、だが遊女との別れであればよく見るような熱烈な会話を繰り広げていたが、門前までついてくるはずの彼女を部屋へと帰るように促し、最後まで楼主に迷惑をかけるなと言い募るのを受け流しながら一人見世を出、それらを観察していた不寝番に歩み寄り軽薄な笑みと共に話しかけ) よぅ、不寝番殿?ちゃんと起きてっか? …寝ていたら見張りにならないので。早に戻らねばならない故の起床時間ではないのですか。 (問題がないかどうか見張っていた対象がこちらに近付いてくるのにうんざりした気持ちになりながら、それでももう一度来るとは言っていたために諦めて返事をしつつ、要約すると早く帰れという他の客にはまず向けない嫌味だけは付け足し) そりゃあそうだわなぁ。お前にも聞きたいことがあってなぁ、その回答が早けりゃあ俺はすんなり帰れるってわけだ。なぁに簡単なことだ。お前は真っ当な恋慕には何が必要だと思う? (仄かに染まり始める気配のある東の空に一度視線を投げかけるものの、未だ不寝番へ話しかけるのは止めず、どこか張り付いたような笑みで僅かに背の低い相手を見下し、楼主に投げかけたものとはまた別種の問いを投げかけ) ……真っ当も何も、そこにあるのは欲でしょう。恋慕など、ただの言い換えに過ぎない。愛おしいも恋しいも、欲しいという言葉で事足りる。 (言葉通り答えねば一向に足を動かしそうにない客に早く回答せねばとさして回転も良くない頭を働かすが、人との触れ合いを嫌ってきた自身の経験では相手を満足させるような答えなど出るはずもなく、今まで見聞きしてきたものから自分なりに感じていた応えをなんとか吐き出し)

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