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[10] 月影 ヨツユ
それならその性質については安心だな、気には掛けておくけどね。──つまり君は、弟のためにこの戦争に出るんだね。君自身のことは二の次で、弟に騎士道を貫かせるために命をかけると…なるほどそうなると、私の願いと字面は似ているね。その実全く異なってはいるが。私の願いはね、死んでしまった親友を蘇らせることさ。命をかけられる願いはこれくらいしかなくてね…酷い独りよがりだろう?でもあの子がいない人生なんて、空虚でつまらなくてね (相手のうっかりは今後どう影響してくるかは分からない、彼の性格の項目として覚えておこうと頷く。そしてその相手の願いを聞けば暫し思案したあと、内容を噛み砕くように繰り返した。弟のために命をかけるとは随分献身的な人間だ。そして奇しくも死の事実を覆すという点は相手と自分の願いは共通していた。しかしその理由はまるで逆。自分の願いは彼女を思った願いではない。自分が彼女を求めているだけ、献身なんてものはない、ただの私利私欲な願いだった)

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