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[14] レティ
(地下工房へ続く階段を登り切り現れたのは部屋の壁全てが世界中の古書から最近流行の小説まで幅広いジャンルの本に埋め尽くされた本棚になっている書斎で。
本独特の匂いに少女の香りが混ざり合う空気は恐らくこの屋敷そのものの匂い。
フローリングではなく毛足の長い青の絨毯が敷かれた床とアンティーク調の本棚の濃い茶色が上品な空間で、ぽっかりと口を開けた壁の脇に立つ少女は貴方の言葉にキラキラと深い青の瞳を輝かせ)
仕掛を踏み潰す……ですか……?
ナルメル様、ぜひ貴方様のお話をお聞かせ頂けませんか…?
(工房の戸締りを忘れるほどの興奮に両手を指を絡ませるように胸元で組むと、寝物語を強請る幼子のような期待に満ちた目をして貴方を見つめ)
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おまたせしました、すみません!