[11] カイン
ああ…マスター。俺は良いマスターと出会えたのだろう。だからこそ…俺も貴女の望みが叶う事を願おう、いや…叶えよう。 (マスターの事を守るのだと自らの心の内に刻み込めば、マスターの聖杯にかける願いについて耳を傾け紡がれる不穏な言葉を聞けば瞳を閉じたその顔に目を向けていたが、この心地良い関係を壊したくなくて思考を止めて、マスターが自らの願いの成就を願ってくれるのならば自らもそれに応えようとし、自然と抱き締める手にも力が籠って) ああ…俺の罰だ。 すまないマスター…離れよう、配慮が足りなかった。 (マスターの声に視線を落とした先には白く柔い肌が見えてしまい、申し訳なさげに目を逸らして。自らの背負った罰を再度突き詰められた様に思ってしまえば抱き留めるように回していた手を離し、マスターに離れるようにと口にしつつもマスターから離れようと、足を後ろに引いて) /いえいえ、ごゆっくりで大丈夫ですよー