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[62] 歌い手
<語り手>
感極まり泣き出す 父親は 魔王に感謝し
魔王:「いや 脅してすまなかった 悪者になる必要が あったのでな 当然の事をしたまでだ」
<語り手>
見れば広い場内には 魔王独りしか居らず 城の者たちは 戦いで死に絶え 何千何百年もの 間ずっと孤独に過ごしていたのが分かり
少年:魔王様・・・可哀想
<語り手>
心優しい 少年は魔王の孤独を知り 胸が痛み ただ涙し
魔王:「優しい少年よ ありがとう だが どうしようもない 事なのだ この少年は優しい子だな?」
父親:はい 心優しく育つように 頑張ってた 甲斐がありました
<語り手>
少年の優しい心に感極まり涙し 前が見えなくなる 魔王と少年の父親
少年:ねぇ 父さん 魔王様のお手伝いをして そばにいて あげよう
<語り手>
心優しい少年の言葉に頷くしかなかった 父親と 少年の純粋で暖かな心に言葉を無くし 頷き父親と少年を迎え入れた魔王
<語り手>
そして時は流れて 魔王以外 誰も居なかった 魔王の城には様々な 心優しい人々と あの優しい少年と少年の花嫁の 間に生まれた 子供たちに囲まれ 魔王は 毎日 笑顔を絶やす事なく 幸せに暮らしたのだった
※時が流れて少年の父親と少年は老いて天命を全うし往ったがその少年と少年の愛妻の血を受け継ぐ優しい子供たちと魔王を慕い尊敬する人々により笑顔が絶える事のない、暖かでかけがえのない幸せな日々を手に入れたのだった
シューベルトの魔王をいい話にしてみました..失礼しました