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[8] プロローグ続き
「…ぃ、……しろ」
痛い… なにかが聞こえる。
痛みで目を開けること、痛みで悶え返事が出来ない。ただただ黒の視界から状況を把握する。
「…おい、生きている…しろ」
「ちょっ、リーリュさん人使い荒いすよっ」
痛い、少し痛みが引いた。痛覚がある。それに2人の女の声が聞こえる。
ようやく視界が晴れた。そこには’’1人の女’’がいた。
コスプレか? よくある魔女の三角帽子を被っており、手にはランタンを持っていていかにもファンタジーの物語の魔女のようだ。 辺りを見渡すとよく見る中世のヨーロッパの街並みを模したかのようである。俺は道の真ん中で倒れていたのだ。
ここが地獄というのか?
魔女の格好の女「あ、起きた…」
ランタン 「おっはよーございます!」
え、今ランタンが…しゃべった?
ランタン「あ、今ランタンがしゃべったと思ったっすよね??」
魔女の格好の女「いいから、こいつあっちの世界の人間だから早くしないとやられてしまうわ。
って……お前が騒いでるから”悪魔”が来てしまったわ。
おはよう人間、色々聞きたいのは分かるけど…とにかく奴隷になりたくなければ私についてきて」
彼女の言う通り俺には聞きたいことがある。奴隷? 地獄にそんなものがあるのか、悪魔とは?と戸惑っているうちに彼女は走り出した。その先の方向を見ると図体がデカく2mくらい、モンスターといってよいのか、まるでファンタジー小説で出てくるオークのよう。
俺は逃げ出したかったが腰が引けてしまって動けない。 ってあんなオークのようなのに女の子が1人で大丈夫なのか?!
そう考えた瞬間、オークのようなものが爆発して倒れ、辺り一面に火が燃えた。
えっと…ここはホントに地獄ですか?
ランタン「あ、まだ言ってなかったっすよね? ここ君のところの世界でいう”異世界”すよー!」
あ、あの…異世界? ここは地獄では?
魔女の格好の女「お前は死んで俗に言う”異世界転生”したの。 」
へー…あー、そーなんですか… って、え?
ランタン「つまり、君はもう一回生きてもらうんすよ! 頑張ってくださいねー!」
こうして俺はどういうわけか異世界転生してしまった。