[1] 執事
姫、…ふふ、私の姫。とても綺麗な方なのです。醜い女とは違い、美しく、可愛らしく、麗しく。何をされても私は嫌悪などございません。 姫、と申しておりますが…私の仕える方は男ですので悪しからず。女など醜く汚らわしい、求めてなどおりません。姫には多く傷つけられておりますが、それも私にとっては隅から隅まで宝物ですので。姫からもしこれからも傷つけられることなどあれば嬉しくてたまりません。 …姫への愛を語りすぎました、悪い癖です。私が探しているのはその姫、でございます。 私のことも少しだけ話しましょう。 私は、姫の性処理係、も兼任しております。姫は、一度私のことを抱かれたのですが、どうやら己が抱かれる方が気に入っているらしく、恐れ多くも姫に求められる時は勿論抱いております。あまり知がない姫に対し家庭教師のようなものも行なっております。…この程度でしょうか。 ただ、姫はあまりに自由奔放すぎますので…、少し目を離すとどこかに行ってしまったのです。 まあ、知がないことと、美しいこと以外に関しては、姫は小さな子供ではありませんし、まあ心配なものは心配…と、言うか。…私が姫のお姿が見えないことで精神が崩壊してしまいそうなのです。 姫、いらっしゃいましたら今すぐに帰ってきてくださいね。