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[3] お狐様
>>2
よくぞ参った。苦しゅうないぞ。
食べる…とな…?ふむ、その答えは…今でなくとも良かろう。少なくとも…そなたが幸せになれるのは本当じゃ。………たぶんな。
どれ、ここではなんぞじゃ、奥の部屋を温めておる。
その衣ではいささか冷たかろう。それに、そなたの持っておる揚げの匂いでたまらん。こちらへ参れ。
(少し古くなってはいるがかなり分厚い座布団に胡座をかいて、扇子をゆったりと仰ぎながら来るとも来ないともなくただただ待っていたところ、月明かりに照らされて青い光を浴びている白無垢に包まれた貴女がやってきて、床に上がるなり三つ指をついてしなやかに頭を垂れら様は見苦しさのかけらもないが、幸せになれるやもとは言われながら食べられてしまうのではと恐れている様子なのが分かれば、扇子をぱたんと閉じて奥の部屋へと案内しようとして)
部屋を作るゆえ、そなたに後で声をかけようぞ。
しばし待っておくれ。